Дама с Рилаккумой

または私は如何にして心配するのを止めてリラックマを愛するようになったか

2023年に読んだ本ベストテン

1・松本清張『昭和史発掘』(全九巻、文春文庫) 2・立花隆『天皇と東大』(全四巻、文春文庫) 3・清水晶子・ハン・トンヒョン・飯野由里子『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』(有斐閣) 4・森岡正博『生まれてこないほうがよかったのか? 生命…

2023年に観た映画ベストテン

今年はインボイスと電帳法対応が忙しくて全然観られませんでした…。 1・セルジオ・レオーネ『ウエスタン(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト)』(1968、伊・米) 2・酒井耕・濱口竜介『東北記録映画三部作 第一部 なみのおと』(2011、日) …

2022年に読んだ本ベストテン

1・徳田秋声『あらくれ・新世帯』(岩波文庫) 2・干刈あがた『干刈あがたの世界』(全6巻、河出書房新社) 3・善教将大『大阪の選択 なぜ都構想は再び否決されたのか』(有斐閣) 4・井谷聡子『〈体育会系女子〉のポリティクス 身体・ジェンダー・セクシュア…

2022年に観た映画ベストテン

1・濱口竜介『ハッピーアワー』(2015) 2・濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』(2021) 3・濱口竜介『Passion』(2008) 4・濱口竜介『偶然と想像』(2021) 5・濱口竜介『寝ても覚めても』(2018) 6・濱口竜介『親密さ』(2012) 7・濱口竜介『永遠に君を愛す』…

近代日本文学アンソロジー①・新潮文庫版『日本文学100年の名作』

純文学作品が充実している新潮文庫、岩波文庫、講談社文芸文庫にはそれぞれ下記の近代日本文学の短篇アンソロジーがある。 新潮文庫『日本文学100年の名作』(池内紀、川本三郎、松田哲夫編、全10巻) 岩波文庫『日本近代短篇小説選』(紅野敏郎、紅野謙介、…

2021年に読んだ本ベストテン

2021年に読んだ本ベストテン 1・佐藤泰志『佐藤泰志作品集』(クレイン) 2・野呂邦暢『野呂邦暢小説集成』(全九巻、文遊社) 3・野呂邦暢『随筆コレクション1 兵士の報酬』『随筆コレクション2 小さな町にて』(みすず書房) 4・石塚久郎編『病短編…

2021年に観た洋画ベスト5

2021年に観た洋画ベスト5(旧作含む)。 今年はお仕事が忙しくてあまり観られませんでした…。 1・ロベール・ブレッソン『抵抗』(Un condamné à mort s'est échappé ou le vent souffle où il veut、1956、仏) 2・ロベール・ブレッソン『スリ』(Pickpocket…

2021年に観た邦画ベストテン

2021年に観た邦画ベストテン(旧作含む)。 1・斎藤久志『草の響き』(2021) 2・熊切和嘉『海炭市叙景』(2010) 3・三宅唱『きみの鳥はうたえる』(2018) 4・山下敦弘『オーバー・フェンス』(2016) 5・今敏『妄想代理人』(2004) 6・今敏『Perfect Blue』(…

2020年に読んだ本ベスト10

2020年に読んだ本ベストテン。 1・松本俊彦「依存症、かえられるもの/かえられないもの」(2018年から2020年まで『みすず』に連載、みすず書房より単行本刊行予定) ※(追記)2021年4月に『誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論』に改題の上単行本刊行…

2020年に観た洋画ベストテン

2020年に観た洋画ベストテン。 1・ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』(기생충、2019、韓) 2・キム・ギドク(1960-2020)『春夏秋冬そして春』(봄 여름 가을 겨울 그리고 봄、2003、韓独) 3・キム・ギドク『嘆きのピエタ』(피에타、2012、韓) 4・エレ…

2020年に観た邦画ベストテン

2020年に観た邦画ベストテン 1・黒沢清『スパイの妻〈劇場版〉』(2020) 2・野村芳太郎『疑惑』(1982) 3・野村芳太郎『鬼畜』(1978) 4・野村芳太郎『張込み』(1958) 5・野村芳太郎『ゼロの焦点』(1961) 6・野村芳太郎『真夜中の招待状』(1981) 7・宮崎…

松本俊彦「依存症、かえられるもの/かえられないもの」(2020/5-2020/9の読書日記)※(追記)2021年4月に『誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論』に改題の上、単行本刊行

連載の第一回目を読んだだけでその傑作を確信できる作品というものがある。新潮社のPR誌『波』に連載されていたブレイディみかこの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の第一回(https://www.shinchosha.co.jp/ywbg/chapter1.html)がそうであった…

シリコンバレーの暗黒啓蒙、日本のカルト資本主義、ウォール街のランダム・ウォーカー(2019/07-2020/04の読書日記)

フランス軍に占領されたイェーナで偶然ヘーゲルが目撃し「世界精神が馬に乗っている」と幻視したナポレオン・ボナパルトは、軍事的策略家であるだけでよく、自身が思想家である必要はなかった。同じことがドナルド・トランプにも言える。いかな道化じみたト…

多文化主義なのかアメリカ第一主義なのか イーストウッド『グラン・トリノ』にまつわる苦さ(2017/10-2017/11の日記)

10・11月 (『グラン・トリノ』結末に関する記述あり) 今日クリント・イーストウッドについて語ることはいささかの躊躇いを感じさせる。 昨年イーストウッドはEsquire誌のインタビューにおいて、難しい選択だという留保をつけながらも、トランプ支持を表明し…

ブレイディみかこ『子どもたちの階級闘争』(2017/12-2018/8の日記)

『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房、2017)は生硬かつ頑陋な左翼色を感じさせる題名でありながら、読み終えたらこのタイトルしかありえないと感じさせられる。緊縮に喘ぐ労働者の絶望、差別にさらされる移民の苦し…

2019年に読んだ本ベストテン

2019年に読んだ本ベストテン。 1・手塚治虫『手塚治虫文庫全集』(全200巻、講談社)2・ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)3・三島由紀夫著、佐藤秀明編『三島由紀夫スポーツ論集』(岩波文庫)4・つげ義春『つ…

2019年に観た洋画ベストテン

2019年に観た洋画ベストテン。1・ジム・ジャームッシュ『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1991、米) 2・ジム・ジャームッシュ『ゴースト・ドッグ』(1999、米仏独日) 3・ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ『世にも怪奇な物語』(…

2019年に観た邦画ベストテン

2019年に観た邦画ベストテン。 1・野村芳太郎『砂の器』(1974) 2・森田芳光『家族ゲーム』(1983) 3・黒沢清『地獄の警備員』(1992) 4・黒沢清『予兆 散歩する侵略者 劇場版』(2017) 5・黒沢清『もだえ苦しむ活字中毒者 地獄の味噌蔵』(1990) 6・黒沢清…

2015年に観た映画ベストテン

洋画篇 1・ビクトル・エリセ『ミツバチのささやき』 2・ビクトル・エリセ『エル・スール』 3・スタンリー・キューブリック『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』 4・テオ・アンゲロプロス『旅芸人の記…

岩波文庫にはいった三島由紀夫と深作欣二(2018/9-2019/6の日記)

2018/09-2019/06 とうとう岩波文庫に三島由紀夫が収録される時代となった。 三島由紀夫は新潮社との関わりが深く、代表作の圧倒的多数は新潮文庫に収録されている。一方で他の文庫レーベルにおいても、文春文庫の『若きサムライのために』、角川文庫の『不道…

2018年に観た洋画ベストテン

2018年に観た洋画ベストテン。 1・クリント・イーストウッド『15時17分、パリ行き』(2018、米)2・クリント・イーストウッド『トゥルー・クライム』(1999、米)3・ビリー・ワイルダー『情婦』(1957、米)4・ビリー・ワイルダー『ねえ! キスしてよ』(19…

2018年に観た邦画ベストテン

2018年に観た邦画ベストテン。 1・是枝裕和『誰も知らない』(2004)2・是枝裕和『そして父になる』(2013)3・是枝裕和『歩いても 歩いても』(2008)4・黒沢清『CURE』(1997)5・黒沢清『トウキョウソナタ』(2008)6・黒沢清『クリーピー 偽りの隣人』(2016)…

2017年に観た映画のベストテン

2017年に観た映画のベストテン。 (洋画)1・クリント・イーストウッド『ハドソン川の奇跡』(2016、米)2・クリント・イーストウッド『硫黄島からの手紙』(2006、米)3・クリント・イーストウッド『グラン・トリノ』(2008、米)4・フリッツ・ラング『怪人…

2018年に読んだ本ベストテン

2018年に読んだ本ベストテン。 1・ブレイディみかこ『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)2・Kazuo Ishiguro, “Never Let Me Go”, London: Faber and Faber.【カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(土屋政雄訳…

2017年に読んだ本ベストテン

2017年に読んだ本ベストテン。 1・『山崎豊子全集』(全二十三巻、新潮社)2・『向田邦子シナリオ集』(全六巻、岩波現代文庫)3・『向田邦子全集 新版』(全十二巻・別巻二、文藝春秋)4・大澤真幸『山崎豊子と<男>たち』(新潮選書)5・太田光『向…

2016年に観た映画ベストテン

2016年に観た映画ベスト10。 邦画1・小津安二郎『秋日和』(1960)2・小津安二郎『彼岸花』(1958)3・小津安二郎『一人息子』(1936)4・小津安二郎『秋刀魚の味』(1962)5・小津安二郎『麦秋』(1951)6・小津安二郎『晩春』(1949)7・小津安二郎『東京の合唱…

2016年に読んだ本ベストテン

2016年に読んだ本ベスト10。 1・田中眞澄『小津安二郎周游』(全二冊、岩波現代文庫)2・エリアス・カネッティ『眩暈』(池内紀訳、法政大学出版局)3・ロベルト・ボラーニョ『2666』(野谷文昭・内田兆史・久野量一訳、白水社)4ギュスターヴ・フロー…

2015年に読んだ本ベストテン

2015年に読んだ本ベスト10作品。 ① 村上春樹『村上春樹全作品 1990~2000 第6巻 アンダーグラウンド』(講談社)地下鉄サリン事件被害者へのインタビュー集。97年発表の『アンダーグラウンド』を境に、春樹の作風は明らかに変化している。巷でしばしば、「や…

2014年に読んだ本ベストテン

2014年のベスト10冊。 1ジェーン・オースティン(1776〜1817、イギリス)『高慢と偏見』(富田彬訳、岩波文庫) 2内田百閒(1889〜1971)『内田百閒集成』(全24巻、ちくま文庫) 3サマセット・モーム(1874〜1965、イギリス)『人間の絆』(行方昭夫訳、岩波文庫、全三…

2013年に読んだ本ベストテン

今年読んだ本のベスト10作品。版元が複数ある場合は読んだ版元を挙げた。 1島崎藤村『夜明け前』(第一部上下・第二部上下、岩波文庫) 夜明け前(全4冊セット) (岩波文庫) [ 島崎藤村 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 文庫 > その他シ…